【読書】「メモの魔力」を再読して気付いた、“現場監督×3児の父”の僕が今こそ必要だった考え方

前田裕二さんの名著「メモの魔力」。
発売当時の2018年にも読んだ記憶があるが、今回あらためて読み返してみて、正直まったく違う本に感じられた。それはきっと、この6〜7年の間に、僕自身の状況が大きく変わったからだ。現場監督としては20年のキャリアになり、子どもも3人に増え、毎日の仕事も家庭も以前より複雑になった。そんな今の自分だからこそ、“メモ”というシンプルな行為の本当の価値が、ようやく身体に落ちてきた。


目次

■「記録」ではなく、“思考と人生を前に進めるためのメモ”

現場監督という仕事柄、僕は昔からメモは取ってきた。ただそれは、材料の数量、職人さんとの打ち合わせ内容、工程の変更点など、いわゆる「ファクトを残すためのメモ」だった。

しかし、本書が強く打ち出すのは、
**「知的生産のためのメモ」**だ。

特に再読して刺さったのは、

メモを取る目的は“覚えておくため”ではなく、“思考を広げ、アクションにつなげるため”である。

という部分。

20年やってきて思うが、現場には“判断を求められる瞬間”が山ほどある。
そこで頼りになるのは、実は過去の知識より、 その場の状況から瞬間的に抽象化して考える力だ。

「なぜこの職人さんはこう言うんだ?」
「どうしてこの工程でトラブルが起きやすいのか?」
「この問題、もっと本質的には何が原因だろう?」

この“Why”の積み重ねこそ、本書がいう「抽象化」であり、問題解決の速度も質もまったく変わる。
昔は単なる“気づき”で終わっていたものが、今はメモを通じて「意味を持った学び」に変わる。
この違いは本当に大きい。


■「左:事実/右:抽象化→転用」のノート術が、今の僕には刺さりすぎた

前田さんが紹介する、ノートを見開きで使う “ファクト→抽象化→転用” のフレーム。

実は2018年に読んだ時は「ふーん、すごい人はやるんだな」くらいにしか思わなかった。
でも今回、仕事と家庭で同時に色々考えないと回らない今の自分が読むと、
「これって、まさに今の俺が欲しかったフレームじゃん!」
と衝撃だった。

最近の僕は、現場でも家でも、“考えること”が多くなってきた。

・現場の工程調整
・職人さんたちとのコミュニケーションのズレ
・子どもの学校行事や習い事のスケジュール
・家族全体の生活リズムの最適化…

頭の中で“全部覚えて考え続ける”のはもう無理だ。

そこに、このノート術は完璧にハマる。

●左ページ(ファクト)

今日現場で起きたこと、子どもから言われたこと、妻との会話のポイント…
細かいことでも書いておく。

●右ページ(抽象化)

「この出来事は何を意味している?」
「同じことはほかの場面でも起きてないか?」
「この背景にどんな共通項がある?」

ここが一番、現場監督の経験と相性がいい。
現場で起きる問題って、結局“パターン”がある。
抽象化でそのパターンが浮かび上がってくる。

●右下(転用)

「次同じ状況がきたらこうしよう」
「家でこの考え方を活かせるか?」
「子どもにどう伝えたら良い方向にいきそう?」

この“転用”が、今回読み直して一番深まった理解だった。

昔の僕は「抽象化で終わっていた」。
でも今は、“行動まで落とし込むことで人生が変わる”という著者の主張が、腹の底から理解できる。


■3人の父として気づいた、「自己分析メモ」の威力

本書の後半で語られる「メモで自分を知る」というパート。
正直2018年の当時は、自己分析なんて転職活動でもあるまいし…と思って流してしまった。

だが今は違う。
仕事、家庭、自分自身の時間…
40代に差しかかって“これからの生き方”を考える機会が増えた。

そんな中、この一文が刺さった。

これから豊かになるのは、お金を持っている人ではなく、アジェンダ(自分のやりたいこと)を持っている人。

これは、父親としてもものすごく大きい話だと思う。

子どもたちに「夢を持て」と言う前に、
自分は何を大切に生きているのか?
その背中を見せられているのか?

この問いを受け止めるだけでも価値があった。

実際、自己分析メモを始めてみると、
「なぜ自分は現場という仕事が好きなのか」
「父としてどんな時間を子どもと過ごしたいのか」
「これからのキャリアで何を優先したいか」
こういう“答えが出ていなかった問い”が、少しずつ形になってきた。


■結論:「メモは生き方そのもの」——この言葉が今なら分かる

前田さんは本書の最後で、
「メモは人生とどれだけ真剣に向き合うかという姿勢だ」
と言っている。

初読時の僕には「そこまで言う?」と思えた。
でも今は、ようやくその本質が分かった。

仕事が忙しく、家でも慌ただしく、気づけば毎日が過ぎていく。
そんな生活の中で、「書く」という行為は、
自分の人生を受け止め、意味づけ、前に進めるための唯一の手段なのだ。

改めて読んでよかった。
そして間違いなく、今の自分のほうがこの本を必要としていた。

これからは、現場でも、家でも、
“ファクト→抽象化→転用” を小さく回しながら、
自分と家族の未来をアップデートしていきたい。

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この記事を書いた人

3児の父であるイクメン一級建築士|二級建築士|宅建士|一級施工管理技士|第2種電気工事士|本業は図面屋|ブロガー|副業を目指してます|元現場監督でブラック社畜出身|みんなとつながりたい

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