有川真由美さんの『どこへ行っても「顔見知り」ができる人、できない人』を読んで、改めて「人とのつながり」は特別な才能ではなく、ちょっとした心がけで誰にでも築けるものなんだと感じました。
特に印象に残ったのは、「声をかけられる人は、顔を上げている」という言葉です。
この一文だけで、私はハッとさせられました。


■ 顔を上げるだけで印象が変わる
思い返せば、私自身も以前は人見知りで、初対面の人と話すのが苦手でした。
カフェでもセミナーでも、なんとなくスマホを見て時間をつぶし、周りと関わらないようにしていた時期があります。
「話しかけられないかな」と心のどこかで思いながらも、実際には下を向いていた。
今思えば、まさに本書で言う「話しかけないでオーラ」を全開に出していたのかもしれません。
ところが、ある日仕事の関係でイベントに参加したとき、思い切って“顔を上げてみた”のです。
ただそれだけで、驚くほど周りの人と目が合い、自然と笑顔を交わす機会が増えました。
その中の一人とは、今でも仕事の相談をし合う仲です。
たったそれだけのことがきっかけで、人との関係が広がるのだから、顔を上げることの力は本当に侮れません。
■ 「声をかける」より先に「心を開く」
本書では、「まずは自分から声をかけて、相手との見えない境界線を取り払おう」と書かれています。
とはいえ、いきなり話しかけるのは勇気がいりますよね。
私も最初は「変に思われたらどうしよう」と不安でした。
でも、笑顔で「こんにちは」と一言添えるだけで、空気がふっとやわらぐ瞬間を何度も経験しました。
それ以来、職場でも近所でも、なるべく挨拶にひと言プラスするように心がけています。
「おはようございます。今日はいい天気ですね」とか、「寒くなってきましたね」といった小さな言葉ですが、不思議と会話が続きやすくなる。
相手が笑顔で返してくれると、それだけで1日が明るくなる気がします。
■ 「知らない話題」にこそチャンスがある
もう一つ、印象に残ったのが「自分の知らない話題が出たら積極的に質問しよう」という部分です。
以前の私は、知らない話題になると黙ってしまいがちでした。
でも最近は、「それってどういう意味なんですか?」と素直に聞くようにしています。
相手にとっては、自分の話に興味を持ってもらえるのは嬉しいもの。
しかも、質問を通して自分の世界も広がるんですよね。
特に、建築関係の仕事をしていると、異業種の人との会話から新しいアイデアを得ることがよくあります。
「そんな見方もあるんだ」と気づかされることが多く、まさに本書が言うように「自分の知らない話題」は“出会いのチャンス”なんだと実感します。
■ 「助けてもらい上手」は、実は“与える人”
本書の後半では、「助けてもらい上手」になるための3つの条件として、
「先に相手を喜ばせている」「どこか欠けているところがある」「喜びと感謝を3割増しで示す」
が紹介されていました。
この部分を読んで、私は思わず頷きました。
以前、仕事でミスをして落ち込んでいたとき、同僚がさりげなくフォローしてくれたことがありました。
その後、私はその人に何か返そうとするよりも、まず「本当に助かりました!ありがとうございます!」と心から伝えました。
すると、その人は「気にしないで」と笑いながら、今でも何かと気にかけてくれます。
助けてもらえる人って、完璧な人ではなく、素直に「ありがとう」と言える人なんだと感じました。
そして「相手を喜ばせる」姿勢は、結局、自分にも返ってくるのだと思います。
■ コミュ力は「才能」ではなく「習慣」
有川さんの言葉で特に心に残ったのが、「コミュ力に自信がなくても、相手の名前を呼ぶだけで距離が縮まる」という一文です。
たしかに、自分の名前を呼ばれると、相手に認められたような気持ちになりますよね。
私も最近、打ち合わせのときに意識的に相手の名前を入れるようにしています。
それだけで場の空気がやわらぎ、話がスムーズになるのを感じます。
本書を読んで改めて思ったのは、コミュニケーションは特別なスキルではなく、日々の小さな積み重ねの結果だということです。
「顔を上げる」「挨拶にひと言添える」「名前を呼ぶ」
この3つを習慣にするだけで、人生の景色は大きく変わります。
■ まとめ:顔を上げて、心を開こう
『どこへ行っても「顔見知り」ができる人、できない人』は、人付き合いに悩むすべての人に読んでほしい一冊です。
特別な会話術ではなく、「ちょっと顔を上げてみよう」「ありがとうを3割増しで伝えよう」といった、誰にでもできる小さな行動が中心だからこそ、心にスッと入ってきます。
私もこの本を読んで以来、できるだけ顔を上げて歩くようになりました。
すると、以前よりも笑顔であいさつを交わす人が増え、毎日が少しだけ明るく感じます。
もし今、「人との関係をもっと良くしたい」と思っているなら、まずはスマホから目を離して、顔を上げてみてください。
あなたの周りには、きっと素敵な“顔見知り”がたくさん待っているはずです。

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